冬の巻機山に登ろうと思って考えてる方、どんな場所で何を持っていけばいいのか迷っている方へ
2025年3月下旬に私がバックカントリーで持って行った荷物、登るルート状況、滑ったところをお伝えします。
この記事を読んで、巻機山に登ろうと考えてる方の参考になればと思います。
車を停める場所
塩沢石打IC(関越道)から下道で30分ぐらいです。インター降りてからコンビニはなかったです。道によってはあるのかもしれませんが、ないと思っていたほうが無難です。私たちは、塩沢石打SAでトイレを済ませました。
↑の路肩に停めました。
今回のルートは清水~井戸尾根~ニセ巻機~巻機山
参考コースタイム 清水~(4時間)~ニセ巻機山~(1時間)~巻機山
最初は緩い斜度の林の中を進んで行きます。まだまだ先は長いので、体力温存しながらいきます。
息が切れない程度のスピードを意識して歩きます。ちなみに、私たちにとってコースタイムが長いので、今回はスプリットボードで登りました。今思えば、板を背負って登っている人は1人だけでした。
山で見かけた人たちは、みんな、スキーorスプリットボードでした。
たぶん、板を背負って登るのは体力に自信がある人って感じです。
最初の方に2回ぐらい橋を渡りました。この橋は車が通れる幅の橋なので、特に危険を感じることはなかったです。
ルートは夏道とほぼ同じルートを辿っていきました。
服装、装備は
服装について(登っている時)
下半身は五分丈のタイツに速乾性がある短パン、その上にウェアのシェルパンツでした。上半身はベースレイヤーにポリエステルの長袖、その上に薄いフリースでした。ウェアのジャケットはザックに入れて持っていきました。
感想は、少し暑かったです。下半身はよかったのですが、上半身のレイヤリングとしてポリエステルの長袖を半袖に変更してもよかったかなと思いました。
装備について(登攀ギア)
スプリットボード、クライミングスキン、スキーアイゼン(クランポン)、アイゼン、ポール です。
今回、結果的にアイゼンは使わなかったです。しかし、個人的にはシールで登れなかった時に、安全に登るギアの一つとしてあった方がいいかなと思ってます。
難所!!井戸ノ壁!!!
林を進んでいくと、急斜面が見えてきました!井戸ノ壁です!!
シールで登れるか不安でしたが、シールで行けるとこまで行ってみました。
急斜面プラス木々が多くて、滑落して木に衝突するのではないかという恐怖心がありました。
半分いったあたりから、スキーアイゼン(クランポン)を装着しました。これがあると安心感がかなり違いました。
私は、カラコラムのバインディングを使っているのでスキーアイゼンはこれを使ってます↓
ちなみに、バインディングはこちらです↓
カラコラム モデル:PRIME NOMAD
結果、スキーアイゼン(クランポン)でなんとか登り切りました。
今回、一応、アイゼンも持っていってましたのでスキーアイゼン(クランポン)でも滑落する危険を感じたら使う予定でした。
次はニセ巻機!!
井戸ノ壁を登り切ると、5合目展望台になります。
ここから、比較的緩い尾根を登っていきます。展望が開けていて米子沢をがよく見えます。下る時にこの米子沢を滑る予定だったので、ラインを見ながら登りました。なぜかというと、沢のボトムのデブリがすごかったからです。どのラインがデブリを避けて滑れるかをイメージしました。
進んでいくと徐々に木々が少なくなってきます。そのあたりで見えてくるのがニセ巻機までの急登です。遠くから見ると大きい岩の間を登っていくように見えました。
急な登りに備えて、一本休憩をとりました。そして、今度こそアイゼンで板を担ぐかなぁって思いながら登り始めました。しかし、前に登った人のトレースがしっかりついていたこともあり、アイゼンを使わずに登りきれました。登ってみると井戸ノ壁に比べて比較的にスムーズに登れました。
でも、ここまででだいぶ体力を使った感じがしてました。
ついに見えてきました!!巻機山!!
ニセ巻機まで登ってくると、やっと巻機山が見えてきました。そしてどこを滑ろうかとイメージしながら進んでいきます。
ニセ巻機からピークまでは一旦下ります。なかなかの斜度を下ります。私は、スキーモードで滑るのが苦手です。とても怖かったです。
一緒に行ったリーダーが言っていました。
『スノーボーダーがスプリットのスキーモードで滑ろうとすると、緩斜面が大斜面に変わるんだよ』
この言葉の意味が、すごい分かりました。スノーボードで滑るとなんてことない斜面なのに、スプリットのスキーモードになったとたん難易度の高い斜面に変わります笑
なんとか、下り切りました。ここから登り返しです。
下りきったとこから、ニセ巻機を見ると意外に良さそうな斜面だな~と思いました。
ニセ巻機からモードチェンジして、沢の方に落とすのもいいかもしれません。
巻機山登頂!北面を滑る!!
下り切ったところから最後の登り返しです。ここは、今までほど急な斜面ではないので、ただひたすら足を進めます。そして、ついに登頂です!
ここからが、また緊張の瞬間です。どこを滑るか。
私たちが選んだのは、北面に落として登り返して、米子沢を下っていくというルートにしました。
北面の状況になります。時間帯は昼前ぐらい、雪はザラメ、ノートラックボトムが広めで丁度いい沢形状。200~300mぐらい下った辺りにクラックとデブリが現れはじめる。
私たちは、クラックが出はじめた辺りまで滑って登り返しました。
再びピークへ、そこから米子沢を滑る
北面からの登り返しはピークまで繋がっている尾根を登りました。斜度はそこまで急ではなかったので、意外にすんなり登れました。
そして、再びピークに着くと今度は本格的な下山です。下山ルートは米子沢でした。ピークから降り始めるとすぐに大きなクラックがありました。このクラックは登っている時にすでに見えていたので、あらかじめ注意してスピードコントロールを意識しながら滑りました。
米子沢のボトムにはデブリがすごかったので、ライダーズレフトの壁沿いを滑っていきました。
米子沢の状況です。時間帯は14時~15時、雪は湿った感じでストップスノーのところが多かったです。面は荒れてる感じです。ゴロゴロの雪があったりします。
ストップスノーだったり、ゴロゴロ雪だったりなので、なるべく面のキレイなとこを選んで滑りました。それから、下り切るまでかなり距離があるのと滑りづらい雪だったので途中で休みながら滑りました。
下の方まで、滑ってきて振り返ると壮大な沢を見ることができます。すごいとこを滑ってきたのだと実感しました。
ぜひ参考に
今回、2025年3月下旬に巻機山にバックカントリーで登って滑った状況を書きました。気候や降雪によって常に状況は変化すると思いますが、この時期に登る方、滑る方の参考になれば嬉しいです。
自然の中で遊べるように